石田昌隆『オルタナティヴ・ミュージック』
2009/6/28 (日)

石田昌隆の『オルタナティヴ・ミュージック』(ミュージック・マガジン社)を読む。
写真家、音楽評論家として活躍中の著者が、『ミュージック・マガジン』の連載や、そのほかのところで発表した写真に文章を書き下ろしたもの。写真は1986年から2004年までの120点が対象。
オルタナティヴ・ミュージックといえば、一般には90年代前半の英米の新しいロックを思い浮かべる人が多いかもしれないが、ここでは言葉ほんらいの意味で、ジャンルを問わず石田さんが興味を持ったアーティストが選ばれている。
その興味の基準のひとつはストリート的な感覚の音楽かどうかということだが、この本がすごいのは、それを確かめるために著者が実際に現場に足を運んで写真を撮影し、文章を書いていること。「現地で、至近距離で写真を撮ること」(P358)によってさまざまなことを理解してきたという情熱に圧倒される。
この時期の音楽史に残るアーティストの写真の数々が素晴らしい。それを撮るにいたったいきさつについて書かれた文章も、音楽との長いつきあいを感じさせるもので、すぐにでも聞いてみたいという気にさせる。
写真を見てあらためて思ったが、写真のいいアーティストほど音楽もおもしろい。


Comments
先日書店で見つけ、即その場で購入しました。私にとってもお馴染みの、あるいは懐かしいアーティストのオンパレードに、時間を忘れてしまいました。
>この本がすごいのは、それを確かめるために著者が実際に現場に足を運んで写真を撮影し、文章を書いていること。
まさにそれに尽きると思います。石田さんのような写真家は世界を見渡しても、そうそういないと思います。私もまた思いっきり写真を撮りたくなりました。
Posted by: M | July 03, 2009 at 05:10 PM