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July 26, 2012

青島幸男読本

2012/7/25(水)


 朝、青い夏空のもと、西日暮里にある青島幸男の墓に青島美幸さんや音楽出版社の市川誠さんたちと参って、ムック『青島幸男読本』の完成を報告し、冥福を祈ってきた。
 このムックは、青島幸男が生きていたら7月17日に80歳になる、お祝いしようという話からはじまり、渋谷で小さな映画祭を行なうのと並行して作っていたものだ。青島美幸さんとぼくが監修し、数多くの方に協力・執筆していただいて出来上がった。
 そのムックが書店に並び、映画祭も一段落したので、いったんしめくくりの意味をこめて、お墓にお参りしてきたのだ。

 青島幸男は、テレビの創世記に放送作家としてデビューした後、俳優、司会者、小説家、政治家などとして多方面で活躍した。「目立ちたがり」「おれの中にはジキルとハイドがいる」と公言し、いったんこうと決めたら集中力で突っ走るのが常だった彼に対しては、関係者の間でさえ生前はさまざまな評価があった。
 クレージー・キャッツの「無責任時代」の影の演出者、『意地悪ばあさん』などでの俳優、初の小説が審査員の満場一致で受賞に決まった直木賞の作家、四面楚歌の中で公約どおり都市博を中止した東京都知事など、活動があまりにも多岐にわたったため、一般的なイメージもばらばらのままだ。

 その青島幸男を当時を振り返りながらいまの視点であらためて評価してみようというのがこのムックの企画意図だ。膨大な活動をすべて追うことはできないので、小説やテレピドラマ以外は主に60年代までの作品や活動を対象にした。

 クレージー・キャッツ関連では、すでに数多くの出版物や映像資料が出ているが、青島幸男名義で彼らの全盛時に書かれた『スーダラ人生 クレージー・キャッツ物語』を復刻掲載できたのは画期的。今後のクレージー・キャッツ研究はこの資料を外すことはできないだろう。
 1967年にカンヌ映画祭の批評家週間で上映されたのに、日本の映画界から黙殺され続けてきた監督主演映画『鐘』の再評価にも、大きな一歩を踏み出せたのではないかと思っている。
 その他、気鋭の執筆者によるさまざまな書き下ろし評論、関係者への証言、アンケート、資料などを満載。入門用にも専門家用にも、青島幸男流に言えば「ずっごくおもしろい読本に仕上がった」のはまちがいない。

 と言いつつ、すでにまちがいなどのご指摘も受けており、ありゃりゃー! 増刷のおりは訂正させていただきます、といつもどおり気弱に。詳しくはこのページの右端のリンクから飛べるぼくのサイトwabisabilandをごらんください。
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