岩川光+鬼怒無月、 ホセ・ルイス・カバッサ著、八重樫克彦、八重樫由貴子訳『カンタ・エン・エスパニョール! 現代イベロアメリカ音楽の綺羅星たち』
2013/3/6(水)
祖師谷大蔵のMURIWUIで岩川光(ケーナ)+鬼怒無月(ギター)のライヴ。岩川光がしばらく移住するため来週ブエノスアイレスに旅立つので、今日から3日間、毎日ゲストを変えてライヴ。7日は五十嵐あさか(チェロ)、8日は佐藤芳明(アコーディオン)とのデュオ。
岩川光はケーナをはじめとする大小さまざまな笛(ときには2本同時)、サンポーニャなどを吹き、なでたり叩いたりしてリズム楽器としても使う。テクニックがすごいのだが、それだけでなく、響きの豊かさを選ぶ感覚の柔軟さがいい。アコギとセミアコを使い分けた鬼怒無月のギターも縦横無尽。二人のオリジナルの他、エルメート・パスコアル、エグベルト・ジスモンチ、キケ・シネシなどの曲を演奏した。
2013/3/5 (火)
ホセ・ルイス・カバッサ著、八重樫克彦、八重樫由貴子訳『カンタ・エン・エスパニョール! 現代イベロアメリカ音楽の綺羅星たち』(新評論)を読了。
アルゼンチンのジャーナリストが主に中南米のミュージシャンに取材して新聞に発表した記事をまとめたもの。新聞向けの記事なので、音楽記者として踏みこんだ部分と、より一般的な視点で取材した部分がある。多くはスペイン語圏のアーティストで、地元アルゼンチンのロック(チャーリー・ガルシア、スピネッタ、フィト・パエスなど)とフォルクローレ(メルセデス・ソーサなど)が中心。ブラジルのエグベルト・ジスモンチ、カエターノ・ヴェローゾ、ヒタ・リー、キューバのシルビオ・ロドリゲス、カタロニアのジョアン・マヌエル・セラート、ジャズ畑のリー・コニッツ、ジョン・パティトゥッチなども入っている。
むこうでは有名な人がほとんどなので、読者が取材相手を知っていることを前提としており、説明が省略されていたり、話が短かったり、かたよっていたりするところもあるが、日本に紹介されることがほとんどない人たちのインタビューが日本語で読めること自体、ぼくのような物好きにはありがたい。各アーティストの紹介は日本でつけ加えられてるいる。
しかしブラジル人やジャズメンも入っているのに、日本語タイトルを『スペイン語でうたう』としたのは少し強引だったかも。
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