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April 16, 2013

白崎映美&とうほぐまづりオールスターズ、ソン・ソンムク、ヘレン・メリル

2013/4/12(金)

 夜、外苑前の月見ル君想フへ。白崎映美&とうほぐまづりオールスターズの「オラは歌うぞ、みな踊れ~! とうほぐまづりだ~」を見る。震災支援活動の場で山形出身の白崎映美と福島出身の小峰公子が話し合って構想1年半。時熟れて実現したライヴだ。
 他の出演者は向島ゆり子(ヴァイオリン)、星衛(チェロ、笛)、小峰公子(ヴォーカル、アコーディオン)、服部夏樹(ギター)、西村直樹(ベース)、山口とも(ドラム、アヒル)、岡田修(津軽三味線)、クラッシー、江野尻友宏(パカッション)。ゲストで梅津和時(サックス)、多田葉子(サックス)、クンクンニコニコ帝国(ブラスバンド)といった人たち。
 照明が落ちるとメンバーがお囃しを奏でながら2階の客席から階段を降りてきて、アリーナを通って舞台へ。真っ赤な「偽ナマハゲ」の衣装を着た白崎映美のおしゃべりは、上々颱風以来の絶妙の間合い。東北の天災と人災を目の当たりにして、本能的に「うたうしかない」と感じた人たちによる歌と演奏は、あるときは激しく情熱的、あるときはしんみりとして優しい。その楽しさの中に「オラがだの先祖はまづろわぬ民だ」という反骨精神が含まれている。オリジナル曲やカバー曲だけでなく、小峰公子と白崎映美による「新相馬節」や岡田修の津軽三味線伴奏でうたった白崎映美の民謡のポップな感覚も印象的だった。
Photo
©lisa

2013/4/11(木)

 南空空さんのお誘いを受け、夜、吉祥寺の中清で、韓国の宋性黙(ソン・ソンムク)のパンソリを聞く。会場は30余名の客ではちきれんばかり。韓国側の阿園工房のスタッフによるおいしい手料理をつまんで一杯やりながら開演を待つ。
 最初にソン・ソンムクによる横笛テグンの演奏があり、続いてパンソリがはじまり、途中、太鼓伴奏者のパク・クンジョンによるアジェン(小型の箏)のソロがあり、再びパンソリに戻って、最後は民謡というプログラム。
 修行でわざとノドをつぶしたハスキーな声で、ソン・ソンムクはダイナミックに語るような歌をうたい続ける。伴奏は太鼓と、ときおりのかけ声のみ。主な演し物は身分ちがいの恋をテーマにした「春香伝」の物語だ。
 言葉のわかるお客さんは、あるときは息をひそめるように、あるときはゲラゲラ笑い転げながら聞いている。客席からばんばんかけ声も飛ぶ。民謡の「珍島アリラン」では客席と一体となっての大合唱。
 ぼくはこれまでパンソリはテレビやCDでしか聞いたことがなく、抒情的な場面とノドから声をしぼり出すような激しいうたい方の組み合わせの謎も含めて、芸術的な古典芸能だとばかり思っていたが、飲み食いしながら緩急自在に進行するこの日のライヴに接して、印象ががらりと変わった。
 まだ大阪に文楽専門の朝日座があったころ、お婆さんのお客さんたちが、弁当やおやつを飲み食いしながら悲劇を見た後、「ああ、今日は、せんど笑わせてもろた」と言い合って帰って行った光景を目撃したときのことを思い出したりもした。
不勉強で両者の関係についてはよく知らないが、太鼓の叩き方に河内音頭そっくりの部分があったのもおもしろかった。


2013/4/9(火)

 夜、表参道のブルーノート東京でヘレン・メリルのライヴ。演奏は佐藤允彦(ピアノ)、加藤真一(ベース)、村上寛(ドラム)。スペシャル・ゲストが山本邦山(尺八)。
 佐藤允彦トリオの演奏ではじまり、スペシャル・ゲストの山本邦山が加わって2曲演奏した後に、ヘレン・メリルがおもむろに登場。「サマータイム」「枯葉」「バイ・バイ・ブラックバード」「セント・ルイス・ブルース」「帰ってくれたら嬉しい(ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ)」などをうたった。
 彼女は佐藤允彦や山本邦山とは古くから共演してきており、最近、96年の公演『ウィズ・フレンズ・イン・八千代座』もCD化されている。歌声は高齢なりのものだったが、雰囲気作りはさすが。あまり即興ではなさそうだったが、山本邦山の尺八も見事だった。

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